前回に引き続き、ドレッドヘアのミュージシャンをご紹介します。今回はインダストリアル・メタル界に焦点をあててみました。動画と共に楽しんでもらえるとこれ幸いです♪
【ミニストリー/アル・ジュールゲンセン】
打ち込みやサンプリングなど、テクノ的な要素とメタルを組み合わせたインダストリアルメタルの祖と言われ、その筋ではカリスマ的な支持を集めるアメリカのバンド、ミニストリー(Ministry)。その中心人物アル・ジュールゲンセン(Alan David Jourgensen)がドレッドです。
↑2018年、メディアでのセクシャルハラスメントについて語るアル。
途中でノーマルヘアに戻したこともあれど、長年ドレッドを愛好しているアル。
たいていは帽子かバンダナ姿なので全貌はつかみにくいものの、このインタビュー時点では、コンゴ(※)や地毛も目立たず、太さも揃っていることから、美容院で作ったドレッドだと思われます。また、数本が茶色くカラーリングされています。
※ドレッドは、放置しておくとお互いにつながろうとする性質があります。2本以上のドレッドがつながって1本のより太いドレッドになること/なったものを、コンゴといいます。
ドレッドに加え、顔のタトゥーや極端なピアッシング(この動画では見えませんが、眉のところにいくつものピアスを装着している)により、強烈な個性を発散しています。
↑MINISTRY-Twilight Zone
【モーティス/Hvard Ellefsen】
ダークアンビエント~エレクトロポップ~インダストリアルメタル...と、その音楽性を変化させながらも、根底に独自の不気味な世界観を保ち続けているノルウェーのバンド、モーティス(Mortiis)。その中心人物である元EmperrorのHavard Ellefsenがドレッドヘアです。
↑2018年のインタビュー
特殊メイクのようなマスク・白塗り・素顔...と時期ごとにルックスを変化させていますが、ドレッドはずっと続けているようです。メイク時には異世界的・人外な雰囲気を、素顔では迫力を増幅させていて印象的です。
↑Mortiis-Decadant & Desparate
【ロブ・ゾンビ】
アメリカ出身、元ホワイトゾンビ(WhiteZombie)のボーカリストであり、ホラー映画監督としても才能を発揮しているソロミュージシャン、ロブ・ゾンビ(Rob Zombie)。
↑2018年のインタビュー
全体的に自然で緩い仕上がりのフリーフォームによる自作ドレッドです。地毛は黒のようですが、このインタビュー時には茶~金にに近い色にカラーリングしている模様。
90年ごろからフリーフォームドレッドを愛好しているようで、途中ノーマルヘアに戻した時期があるものの、再びドレッドにしています。
↑Rob Zombie-Get Your Boots On!That's The End Of Rock And Roll!
フリーフォームのルーズさが、墓から出てきたようなシアトリカルな雰囲気にピッタリです。
ちなみにそのオドロオドロしいイメージとは裏腹に、ベジタリアンでもあるそうです。
【最後に】
今回ご紹介したインダストリアルメタル・ミュージシャン達は、長年ドレッドを続けています。
途中で一旦ドレッドをやめることがあっても、しばらく後にまたドレッドに戻っていることから、「結局はドレッドが落ち着くんだろうな...」と管理人には思えて、好感がもてます(笑)。
また、ドレッドは自然派な雰囲気を出せると同時に、怪しさや異世界的な雰囲気を醸すこともできる、柔軟性のある髪型であることが分かります。
ユニークでありながらも柔軟性がある髪型というのは、珍しいのではないでしょうか?